- 飛蚊症レーザー手術とは
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今までの飛蚊症の概念は、「病気ではないので我慢しましょう」というものでした。軽度なものであればそれで問題ないのですが、中には常に視界の真ん中に存在し、生活に不自由を伴うタイプもあります。そんなつらい飛蚊症に対し、レーザーで安全に治療ができるようになりました。
治療前
治療後
- 飛蚊症とは
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形は様々で(ひも状・点状・輪っか状)、色も黒や白、半透明の場合もあります。「邪魔だな」と思って違う方向を見ても、一緒に移動してきます。頭がある特定の位置にある場合だけ現れる場合もあります。目をこすっても変化はなく、消えてくれません。とくに明るい場所や白い背景(壁)で見えやすくなります。
風景の中に…
虫?ゴミ?見え方には個人差があります。
患者様の様々な訴え
- チラチラ横切りうっとうしい
- ぼやける
- どかすために目をいつも動かす
- まばたきを多くする
- 新聞やパソコンが見えにくい
- 読書など、下を向いた時に見える
- 車の運転時やテレビを見ると気になる
- 集中できない
- 手元での作業時に見にくい
- 見え方
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飛蚊症の見え方は、人によって様々です。飛蚊症は、フローターとも呼ばれます。フローターの見え方は、人それぞれで違います。
光は目の中で「硝子体」という透明な部分を通過して「網膜」で感じ取られます。「硝子体」に混濁(にごり・くもり)があると「網膜」に影ができます。飛蚊症はその影が様々な形として見えてしまう状態です。
- どのように発現するか?
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年齢とともに目の中のヒアルロン酸が減り、コラーゲン同士がくっついてしまいます。コラーゲン同士がくっついたかたまりが影になり、飛蚊症となります。
年齢とともに硝子体が変化します。● 若いときは、透明でゼリー状
硝子体の99%は水分です。1%はコラーゲン線維・ヒアルロン酸など(ヒアルロナンがコラーゲン線維の凝集を防ぐ)。
● 歳をとると、サラサラの水状に変化
ヒアルロン酸が減って硝子体中のコラーゲンが集合して塊を作ります。この影が網膜に写ったものが飛蚊症。
- 大きく分けて、
2タイプあります -
● 加齢ではない病的飛蚊症
● 加齢による生理的飛蚊症
眼に他の病気のせいで飛蚊症が起こっているときを病的飛蚊症といいます。重篤な病気の可能性もありますので、まずしっかり病気の治療をしましょう。もう一つのタイプが加齢などによる生理的飛蚊症です。多くの飛蚊症は、生理的飛蚊症に当たります。
- 改善の可能性
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● 生活に支障がない場合:そのままでも問題ありません。
● 生活に支障がある:レーザー手術で改善できる可能性があります。重篤な目の病気に発展する可能性は極めて低いのでご安心ください。
しかし、生活に支障があるとお悩みなら、レーザー照射で改善できる可能性があります。
- レーザー照射の仕組み
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「YAG」というレーザーでコラーゲンのかたまりを分解、または気化します。外科的な手術ではなく、レーザーを照射します。眼に一切メスはいれません。15分程度で照射を行います。場所も手術室ではなく、診察室で行います。
レーザー照射ですが、合併症などのリスクがないわけではありません。
医師からしっかりレーザー照射のリスクについて後ほど説明いたします。
- あなたの飛蚊症について
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どんな飛蚊症が見えていますか?一番生活に支障があるものはどれですか?
「一番生活に支障があるもの」と感じる飛蚊症から、レーザーを照射します。あなたの見えているものが先生の認識と一致することが大切です。気になる飛蚊症から順番に、色、形、場所をスケッチしてください。「生活に支障がある」順番に1から順に番号をふってください。
- 手術当日の流れ
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入院の必要はありません。とくに日常生活に制限はかかりませんが、ひとみを大きく広げる目薬を使いますので、照射直後はしばらくものが見えづらくなります、ご自身でのお車の運転は当日できません。公共交通機関をご利用になるか、お付き添いの方と一緒にご来院ください。
- レーザー照射後について
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目薬は医師の判断で出ない場合もあります。稀に見える黒いものは気泡なので1日程度で消えますので心配いりません。後日検査をしますので、医師の指示に必ずしたがってください。
通常、レーザー照射によって、新しく飛蚊症ができることはありません。しかし、レーザー照射後に、l見えないところにあった浮遊物が移動して、初めて認識することがあります。その際はご相談ください。再び、照射をする場合もございます。
ごく稀に今まで見えていなかった飛蚊症が見えると認識する場合があります。新たに飛蚊症が増えたわけではありません。これは、いままで見えないところにあった飛蚊症が見えるところに、移動してきた可能性があります。再び照射をすることもありますので、ご安心ください。
- レーザー照射の注意点
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皆様ができるとは限りません。
次の場合は、レーザー照射が受けられない可能性があります。以上の医師の判断でレーザー照射をしない場合があります。あたなの目の状態をしっかりと検査する必要があります。検査結果をもとに、医師の判断にしたがってください。
- 重要事項の説明
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- レーザー照射は、見えやすく改善する手術であり、完全に飛蚊症を消す治療ではありません。
- 大きさ、形によっては、一度で大きな効果を得られないこともあります。
- 2回、3回とレーザー照射を受け、再来院が必要な場合もあります。
視覚の妨げになる飛蚊症を改善しますが、飛蚊症を完全に消すわけではありません。すべてのタイプの飛蚊症が1回の照射で改善するとは限りません。大きさ、形によっては医師がレーザー照射に適さないと判断する場合もあります。後ほど医師としっかり相談して、正しい理解をしましょう。
- 費用
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片眼 90,000円 両眼 180,000円 - 費用は税別です。