眼は光を屈折させるレンズの役割をする組織で多く構成されています。
なかでも角膜と水晶体は光を屈折させる力が非常に大きい組織です。
また、水晶体の周りの筋肉は水晶体の屈折力を状況に応じて変化させる役割(調節)を担っています。
特に、近くのものを見ようとするときは、屈折力が大きくなるよう水晶体の厚みが増加します。
私たちの目はこのような調節を自動で行っています。
■近視
調節をしていない状態で、光(平行光線)が網膜より前に焦点を結んでしまう状態です。(図1)
遠くのものを見たときは網膜に焦点が合わないのでぼんやりしていますが、近くにあるものに対しては焦点を合わせてみることができます。
■遠視
調節をしていない状態で光(平行光線)が網膜より後ろで焦点を結んでしまう状態です。(図2)
遠くのものも近くのものもはっきりと見ることができません。
角膜や水晶体の屈折力が弱いために起こる遠視と、眼球の長さが短いために起こる遠視とがあります。
■偽近視
俗に「仮性近視」と呼ばれるものです。
何らかの原因で調節が過度に働いたままの状態になってしまっているものです。
正視、遠視、近視のいずれでも起こり得ます。
■乱視
乱視の原因は主に角膜と水晶体の歪みによるものです。